卒業生からの研究室紹介
2009年度

廣瀬研究室での研究テーマは,「データを科学する」です.確率や統計を軸として,学生自身が興味のある分野に関するデータを扱って,自由に研究を行っています.最近では,教育,感染症,金融,環境等といったように,研究分野も多岐にわたっています.研究室の方針は,学生が自ら進んで研究を行うことです.コアタイム等は(ほぼ)決まっておらず,学生自身のペースで研究を進めることができます.そのため,自己管理が得意な学生にとっては最高の環境であり,不得意な学生は研究室での生活を通して,自己管理の仕方を身に付けることができます.また,研究室内では研究に関する意見や他愛ない世間話まで,先輩後輩関係なく活発なやり取りが日常的に行われています.これにより,非常に良好な人間関係が形成されています.廣瀬教授は非常に多忙ですが,学生のことを非常に気にかけて下さる方です.メール等でこまめに連絡を取り合うことで,円滑に研究を進めていって下さい.また,非常に高度な知識を持っておられるので,学生では理解が難しい話をされる場合もあると思います.その時は,とことん納得いくまで教授と意見を交えて下さい.そのような,お互いを高め合っていけるような意欲のある学生を教授も望んでいると思います.廣瀬研究室は,学科内で最も自分自身を鍛えることができる研究室であると思います.そのため,自分から積極的に研究がしたい,人とコミュニケーションをとっていきたいという学生は,是非廣瀬研究室へ来て下さい.特に,研究室でまだ誰もやっていない新規研究分野で頑張ってみたいという意欲のある人は大歓迎です.廣瀬研究室に配属された学生は,これからの研究生活を頑張って下さい.応援しています.

今年で研究室に6年間在籍し、感慨深いものがあります。さて、この6年間での研究室の感想ですが、研究室の雰囲気は良かったと思います。いろんな学生がいましたが、基本的に、真面目で研究熱心な学生が多く、年によって差はありましたが、研究室自体に活気があったと記憶しています。この6年間色々ありましたが、廣瀬研究室に入って良かったと思っています。
 年ごとに順を追って感想を述べると、最初、B4の頃、研究室に入ったばかりの頃は自分がやっていけるかどうかが不安でした。研究も当時廣瀬研究室で行っていなかった感染者数予測の研究を新たに始め、最初は正直何から始めれば良いのか分からない状態が続きました。しかし、先生や先輩、同期の学生に助けられながら、何とか卒業論文としての体裁を整え、大学を卒業して院に行くことができました。大学院でも研究の方向性に悩み、具体的な研究内容を定めるのが難しく、かなり苦しい時期だったと記憶しています。主に文献を調べ、感染者数予測等のパンデミック関連の研究分野ではどんなことがやられているのか、そのモデルを探す日々でした。その中で、めぼしいモデルにいくつか見当をつけていきました。
 Dになってから、2つの予測モデルの結果が近いことに気付き、その整合性を検証すると、実際に両者の計算結果が似通っていることが分かり、ここから自分の研究方向が定まって行きました。Dになり、先輩や同期がほぼ全員いなくなり、一人のときが多くなりましたが、後輩がかまってくれたので、何とかやっていくことができました。基本的に皆いい人でしたが、特に、FZさん、TKGM君、SKMR君、TKMT君、TR君には感謝しています。そして、何より廣瀬先生には本当に感謝しています。ありがとうございました。

私は第一希望が廣瀬研究室だったので、希望通りに入ることができました。選んだ理由としては、各研究室の研究説明の際に、廣瀬先生の内容が一番印象に残り、自分でも研究をやってみたいと思ったからです。配属が決まってからは、できるだけ毎日研究室にいくように努めていましたが、初めのころは、何をやったらいいのかわからないような状況がしばらく続きました。前期に入ってゼミが始まってからは、その準備をするために通うようになりました。ゼミを通して、私は統計の基礎を身につけることができたと感じています。その後、各研究内容が決まり、先輩たちの指導のもと研究に取り組みました。私は学部4年にもかかわらず、2009年の学会に参加する機会をいただけました。その前までは学会に出ることなど一切考えていなかったので、必死に先輩たちの指導のもと学会の準備に取り組むことができました。この学会を通して、私は非常に良い経験をすることができました。特に卒論の時には、一度学会に出ている分、非常に研究の準備がしやすいと感じました。
 廣瀬研究室の先輩たちは、ほかの人の研究に対しても、かなり協力的で、自分とはまったく関係のない研究に対しても、積極的に意見を出し合う姿が、かなり印象的でした。実際、自分の研究に対しても、先輩たちから、かなり参考になる意見を多数いただきました。また、先生がいらっしゃられないときでも、プレゼンの練習などを見ていただいたりもしました。廣瀬研究室の雰囲気は穏やかで非常に過ごしやすく、この研究室を選んで良かったと思いました。

廣瀬研究室に興味を持ったきっかけは、研究テーマが多岐にわたっていたことでした。研究室選択時に「何がしたい」という明確な目標が無かったため、選択肢が多くあることに大きな魅力を感じました。前期にはB4だけのセミナーがありました。これは確率・統計に関する英文を読むというものでした。それとは別に興味本位で手を出したことが、後期の卒論まで繋がっていくことになりました。苦労はありましたが、いい経験になったと思います。全般を通して色々と至らない点がありましたが、先生・先輩方・同回生の助けの下、無事やり遂げることができました。1年間ありがとうございました。

個人的な事情で研究、発表はできませんでしたし年明け前から研究室に通うこともほとんどできませんでしたがいろいろと経験でき、おもしろい時間を過ごせました。特にオープンキャンパスや工大祭での奇想天外コンテストはいい経験ができたと思います。基本的に自分は手伝いや雑用、客の応対しかしていませんがそれでも自分が携わった内容が人に触れ、それを説明できたことはあまり経験したことのないおもしろさがあったと思います。ごく個人的な事情なのに快く研究の辞退を認めてくださった廣瀬先生には感謝しています。写真撮影のときなどにいろいろと話を聞いてくださり、また話を聞かせてくださってありがとうございました。

廣瀬研究室では、一日の研究時間を自分の裁量で決められるため、スケジュールが組み立て易く、ゆとりを持って研究に打ち込めます。先生も面倒見が良く、研究に行き詰った時には親切丁寧に道を示してくれます。研究室のメンバーは学会発表などで多くの経験を積んできており、論文の修正やプレゼンテーション練習の際にはズバっと指摘してくれるため、とても頼もしいです。また、メンバーとのちょっとした雑談の中に、自分の研究に対する思いがけないヒントが隠れていたりすることもあります。何事も一人でやりたがる傾向がある私にとって、研究室メンバーの存在は非常にありがたいものでした。廣瀬研究室は、自分から進んで勉強したい、学びたいと思う人にとっては素晴らしい環境なのではないかと思います。

初めて研究室に入った4月から1年が経ちましたが,研究室全体の居心地は凄く良かったです.うちの研究室は,他の幾つかの研究室のようにマンガやゲーム機などが無い分,(研究の進み具合は別にして),遊んでいる人がおらず研究に集中できる環境だと思います.研究については,引き出しが全く無い状態でしたので,何かやってみることが難しく,SKMRさんやHTさん,TKGMさん達が研究の手法について,アドバイスをくれ,大変助かりました.Bump huntingについてですが,何を用いて行ったか全然分からない状態でしたので,先行研究の状態までに行くのにも一苦労でした.これから後輩が見ても分かるように,プログラムの一式と,研究をするにあたってのreadmeファイルを残そうと思います.

研究室は研究をする環境としてはとてもよかったと思います。先輩方には研究についてたくさんのアドバイスを頂き、非常にお世話になりました。おかげでなんとか研究を形にすることができました。