卒業生からの研究室紹介
2008年度

廣瀬研究室では確率・統計を軸とする研究を行っています。具体的にはデータマイニング、パンデミックシミュレーション、地球温暖化など多岐にわたる研究テーマに取り組んでいます。どの研究テーマも難しい研究ですが、社会から注目されている研究なのでやりがいがあると思います。研究室の雰囲気はとても良く、先輩と後輩の関係がフラットなので研究などで困ったことがあっても、研究室の誰かが助けてくれます。そして、廣瀬先生も親切丁寧に研究のことを教えてくれます。私は廣瀬研究室で過ごした3年間で様々なことに挑戦し、多くの方と出会ったことで人間的に大きく成長できました。そんな環境を共に作り上げてきた廣瀬先生や研究室の仲間に感謝しています。

私は高専卒であり、3年次編入しました。編入する際に大学院に行くことを前提としていました。そのため、大学生活の大半が研究室で過ごすこととなるため、自分の興味ある研究に従事しなければ、大学にわざわざ編入してきた意味をなさないこととなります。しかし、研究室を決める際に自分が心から従事したい研究は見つかりませんでした。そこで、多岐の分野に渡る研究をしている廣瀬研究室にて、自分がやりたい研究を探すスタイルに変更しました。それは大学での講義の中、廣瀬先生の言葉に影響されたからです。
 「統計学の分野での研究者は少なく、将来においては企業からは重宝される存在になる。」
この言葉が研究室を決めるきっかけとなりました。将来性ある分野で自分のやりたいことを見出し、将来につなげていくようなスタイルを取りました。
私が所属したデータマイニンググループは、博士課程の先輩の下、常に連係プレーを行い、同時に研究を深めていきました。ただ単に、先輩の後を追うだけではなく、修士論文では研究を他方向から見つめ、自分が主となり研究をすることで成果を得、自信を身に付けました。この経験は先生と先輩方の協力があったからできたことであり、大変感謝しています。先輩方はとても協力的であり、先生の的確なアドバイスも研究を行う上でとても助けになります。プレゼン能力は他の研究室より磨かれます。それは、人に研究の真の目的を伝える能力という部分で先生の鋭い突っ込みが入るからです。そして、大変参考になる意見も提供されます。
廣瀬先生の指導の下、統計学の知識やアプローチから物事を見る視点を身につけられ、大学院での講義やゼミにおいて、コミュニケーション、プレゼンテーション能力を身につけられる点は、この研究室の一番良い部分であると言えます。最後に今後の人生に広く多く役立てられる貴重な経験を提供していただき、廣瀬研究室に心から感謝御礼申し上げます。

廣瀬研究室で1年間過ごした感想は,“自由”,“好奇心”,“情熱”の3つの言葉で表わすことができます.
廣瀬研究室は,“自由”です.固定された時間はなく(ゼミ以外),基本的には自分に合ったペースで研究することができるため,自分の生活リズムや自己管理能力を知ることができます.自己管理ができる人にとっては,毎日を有意義に過ごすことができますが,自己管理が苦手な人(だらしない人)にとっては,意味もなく休んだり,ダラダラしたりするため,無駄な毎日を過ごすことになります.廣瀬研究室に入れば,自己管理が苦手な人も,自己管理ができる人間になることができます(私がそうでした).
廣瀬研究室は,“好奇心”でいっぱいです.“データを科学する”という軸を中心に,研究分野は多岐に渡っているため,ゼミでの発表や研究室での議論などがとても面白く,新たな思考や発想に多く触れることができます.他人の研究が自分の研究に生かせることも少なくないため,みんな真剣に議論します.そのため,自分の研究を説明する能力が身に付き,またより深く理解することができます.
廣瀬研究室は,“情熱”的です.さまざまな研究テーマに着手し,その研究成果を学会で発表する機会も多いため,とても活動的で活気にあふれています.とにかく前進することを恐れない気概を感じます.
このような研究姿勢は社会に出ても必要となるものであり,研究者としても重要な要素であると思います.廣瀬先生のもとで,“自由”の本質を知り,“好奇心”を隠さず,“情熱”的に研究に取り組めば,きっと自分の人生がより楽しくなること間違いなしです.

コアタイムが(ほぼ)無いので、研究室に来なくてもいいという環境に甘える人には厳しいかもしれませんが、自発的に研究をしようとする人にとっては最高な環境だと思います。事情があり、あまり頻繁に研究室に顔を出せなかったので少し自分の居場所がないのかなと(自分で勝手に)思っていましたが、最後はB4とも色々話した り、研究も満足いく結果が出せたと思います。自分の意思で色々なことをすることが出来る研究室で、先生も先輩も非常に面倒見が良かったです。廣瀬研究室に配属されて良かったです。瀬研究室では、データ解析やデータマイニング、地球温暖化、伝染病感染シミュレーションなど統計を用いた研究を行っています。私は、この研究室で充実した研究を行うことができました。それは全て熱心に指導してくださる先生や、よく面倒をみてくださった先輩方のおかげであり、とても感謝しています。研究室に配属され過ごした一年間は大学生活において最も有意義な年でした。

私は高圧電力機器に関する研究に携りました。電力会社の方との打ち合わせをしたり、電力インフラ系の研究者方と電気学会で意見を交換したり、学外の人たちと関わることが多く、緊張する場面が多くありました。しかし、学生ながら社会人研究者の振る舞いや、敷居の高さを知ることができるのは、この研究ならでは の醍醐味だと思います。廣瀬研究室のメンバーは、研究熱心でまじめな人が多いのでやる気のない人は来ないほうがいいでしょう。逆に、学問に情熱を傾けられる人には、やりがいのある研究室でしょう。

廣瀬研究室に配属されて様々なことを経験,学習することができました.例えば,英語で書かれた確率論の教科書を訳しながら勉強したり,先生と先輩方から研究の仕方やプレゼンのコツなど多くのことを学びました.自分が廣瀬研究室を選んだ理由は,一般の企業が実際に扱っている生データを使って研究できるということに魅力を感じたからです.実際に生データを使って一年間研究を行ってきたのですが,非常に膨大なデータであったためかなり難しかったです.しかし,先輩方から多くのアドバイスを頂き,それを参考に研究を行うことで何とか卒論も乗り切ることができました.また,プレゼンテーションの練習の際に,最初はひどいプレゼン資料を作ってしまいましたが,廣瀬先生に厳しく指導して頂いたおかげで最終的にはまとまった発表をすることができました.廣瀬先生と先輩方には非常に感謝しています.一年間ありがとうございました.

廣瀬研究室は、様々なデータが持っている構造を解析する研究を行っています。このことを研究室では、「データを科学する」と呼んでいます。そこでは、気象データ、顧客データ、個人の嗜好データなどの対象から、新たな知見を得るために研究を行います。特に私は、人の購買履歴などを対象とした顧客データについて何年も研究してきました。
研究テーマの内容は、非常に多岐に渡ります。そのため、チームで行いますが、研究室のメンバーは非常に仲がよく、アットホームな雰囲気で進みます。あくまでもチームでやるため、自分が何を行うべきかを考える必要があります。ただし、やることを迷った場合は、先生としっかり話し合う、やることを確認していく、ひとりだけで研究を迷うことは少ないと思います。また、研究室の人たちは、自分に関係の無い研究に対しても、アドバイスなどをくれる雰囲気があります。例えば、ゼミの日以外にも、プレゼン練習をしたり、方向性に迷っているなどの悩みがあると、みんなで集まって話しあったりします。
研究は、自分との戦いですが、みんなで助け合って、困難な内容を達成できる研究室です。

廣瀬先生には研究を通して,こちらが研究に対して向上心を見せればすごく親切にあれやこれやと答えて頂き,より向上心を駆り立てていただきました.先生がゼミのとき仰っていた,「学生の研究において,みんなの研究に対するやる気,モチベーションが,e^(+x)になれるように頑張ってほしいし,それを手助けするのが教授の仕事だと思う」という言葉,今でも覚えています.
正直な話,いままで大学ではe^(+x)になんてなったこともありませんでした.しかし先生の仰るe^(+x)の意味を学外活動ではずっと感じ続けてきました.最後に大学でもそれを感じたい,そう思っていた時に先生からこの話をして頂いたので,その時は心に響きましたし,それを指針に卒業研究を頑張ることができました.振り返るとe^(+x)になっていたと強く感じます.
また,研究室の先輩方も何かと研究のことを気にかけて頂き,B4同士ではなれあうだけじゃなくお互いわからないことを質問しあったり,アドバイスしあったりと,研究室全体が仲間というか同志というかそのような意識の中で研究を行える素晴らしい環境でした.
留年して,おまけに第6希望で研究室にきたときは,正直どうなることかと思いましたが,この研究室で良かったなと,そう振り返ることができる充足感でいっぱいです.
最後に廣瀬先生,研究室の皆様には本当にお世話になりました.ありがとうございました.研究室での経験を生かし,これからも頑張っていきます.