卒業生からの研究室紹介
2004年度

普通、何か研究するというと、『何らかの問題(研究テーマ)があって答えを求める』という順序が一般的ですが、廣瀬研究室の研究は、『データ(結果)から原因をつきとめる』というような、普通とは逆の順序をたどります。今の世の中、データはどこにもここにも転がっています。そんなデータから傾向や関連性をつかむ、そんなデータサイエンティストを目指しませんか? データサイエンスは、現在、工学・医学・商業などなど様々な分野で必要とされ、まだまだ未開拓な分野で、十分に将来性もあります。ちょっと数学よりな研究内容になっているので心配する人も多いかもしれませんが、先生も先輩も簡単なところから優しく教えてあげます。廣瀬研究室の研究テーマの柱は『データマイニング・パラメータ推定・分類』といったものですが、これらのキーワードにピンときた人や、将来性のあることがやってみたい、どんな分野でも通じるようなスキルを持ってみたいなぁと思う人にとっては、廣瀬研究室はすごくやりがいのある研究室だろうと思います。

以前にほかの研究室の同級生に聞いた研究テーマの印象としては『電力や販売に関する事と、その他色々をやっている感じ』とのことでした。確かに、扱うモノ(対象)を主眼に置けばそうなります。ただし、どの研究テーマに関しても「統計」という共通点があります。研究テーマ自体に何となく統一感のある研究室内であっても、もしも、実質的には役割分担がきっぱりとなされて、個々がさっぱり別々のことをする場合は同じ目的を持っている同士にもかかわらず『そちらのしていることは全くわからない』という事になってしまうこともあり得るでしょう。その点、この研究室の場合は上に挙げたたとえ話とは反対で、個々が様々なテーマを立てて進めながらも、お互いの方法やワザを参考にしやすいところが特徴的です。ゼミで学ぶことになる題材も確率・統計に関するところになります。ただし、そこで『研究室の専門が統計だから…』と考えてしまうと急に聞いたことも無いようなとんでもない部分からゼミが始まるのでは、という心配が浮かぶかも知れませんが、実際は、皆さんがどこかで一度は勉強したこともあるような、とても基礎的な部分から始まります。

・基本的に廣瀬教授は優しいので、安心して我が研究室へ来てください。
・先輩達も優しく、懇切丁寧に指導してくれるでしょう。
・変わった人もいますが、慣れれば楽しいかもしれません。

・先輩がやさしい。丁寧に指導してくれる。もちろん、後輩ができたら僕が丁寧に指導できるように努力します。
・先生が個人個人に対してしっかり指導してくださる。
・留学生がいて国際色豊か(?

4月に研究室に配属され、教育に興味がありますといってからすぐにIRTの話をされました。興味のあることとリンクして研究のテーマが決まるのはいいですね。研究テーマは適当に決まっていると思っていたので驚きました。そのときは、確率統計のことはほとんど分かってなかったので(今もいまひとつなのですが・・・)ゼミと、それと授業で同じ内容を2度出来たのは僕にとってはよかったです。これがあったからIRTの理解も進みました。それと、時間がかなり自由に使えたのも僕にとってはうれしかったです。他のみんなはどうだったのでしょう。暇に感じた人もいたのかもしれませんね。卒論は面白かったです。いろいろいわれながらも一日一日の密度がとても濃かったように思います。研究の進まなさと進んだときのうれしさがいいですね。これから卒論をやらない学生も出てくるのでしょうが、出来るだけやってほしいところです。

廣瀬研究室に入るまでは、データ解析の講義内容も理解しておらず、確率統計の知識は皆無だった私ですが、前期のゼミではしっかりとその辺りの勉強をすることができました。また、研究内容についても、データを科学するという、大量のデータが存在する現代のニーズに合ったものが出来るのではないかと思います。研究室はB4からM2まで皆和気藹々とした雰囲気です。上下関係はそれほど厳しいわけではなく、B4生はわからないことがあれば気軽に先輩方に質問できる土壌が根付いています。

廣瀬研究室は非常に自由な研究室だと、私は1年間在籍して思いました。なぜなら、廣瀬先生は研究・勉強に関して必要以上に色々と言わないからです。皆、自分で自己管理しながら研究に必要な知識を学んでいきます。その点では非常に自由な研究室だと思いました。ただ、自由であるということは、自己責任のもとで行動しなければならないということでもあります。手を抜こうと思えば、どこまででも手を抜くことができるでしょう。しかし、そのために問題が起これば、自分で解決しなければなりません。勿論、先生は優しいですからアドバイスはもらえますが。また、廣瀬研究室は制御系ではなく、「データマイニング」という分野を扱っています。ですので、「数値解析」や「データ解析」で学んだ内容をより深く勉強したい、研究したいと思っている人にはオススメです。逆に、制御系を勉強したい人はオススメできません。もし、自ら進んで学ぶ意欲があって、統計解析・データマイニングに興味があるなら、廣瀬研究室はベストな研究室だと思います。

当研究室では、データの分析やアルゴリズムの確立など、数学的なことを行います。例えば、ある商品の購入者はどんな人が多いか?、発売して1ヶ月でx個壊れた商品が1年後にはいくつ壊れているか?などを、数学的に求めます。また、研究室の雰囲気も和やかでなかなか良いと思います。

当研究室は、データマイニングや寿命推定などの研究を行っています。どの研究も今後の展望が期待される研究なのでとてもやりがいのある研究内容だと思います。研究室ではみんな熱心に研究に取り組んでいます。また、研究室の雰囲気も穏やかで過ごしやすいと思います。