Symposium HIT 2018 

                              update December 29, 2018     

 


 
 2016年、専門医も分からなかったガンを人工知能ワトソンが見つけました。同年、コンピュータが囲碁の名人に勝ちました。またつい最近、苦手と考えられていた読解力でも人工知能はヒトの能力に迫ってきました。このままいけば、いつかはコンピュータがヒトを支配してしまうかもしれないという不安もよぎります。そうなのでしょうか。
 この3つの典型例を見ますと、特定のデータにマッチしたデータの処理法(アルゴリズム)をうまく使う限り、部分的にはコンピュータがヒトの能力を上まわることがこれからもあちこちで起こってくることが想像されます。しかし、何が起こっているか少し調べていくと、そう驚くことはないと分かってきます。幽霊(人工知能)の正体を見ないで怖がることはありません。しっかり見ればどう対処していけばよいかが分かります。
 すべて、データとアルゴリズムのうまい組み合わせを見つけることで求める結果が得られることが分かります。3つの典型例もこの法則に沿っています。ですから、データの性格とアルゴリズムの性能を知っておくことがとても重要になります。
 ここでは、データサイエンスという視点から、教育に関連したラーニング・アナリティクスを例にとって、データを読みながら最適なアルゴリズムを考えていくことについてご紹介していきます。人工知能を使いこなすことで楽しい未来を拓くことができます。